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平成21年度消防局長経営方針
◆◆◆ 平 成 21 年 度 消 防 局 長 経 営 方 針 ◆◆◆
消 防 基 本 理 念 市民の安心と安全は、柏市の基本的な責務であるとともに、安定した経済成長の基盤である。市民の消防需要に的確に対応する よう消防力の整備・充実を図り各種の施策を効率かつ効果的に発揮し、柏市消防局は『市民の安全性を高める消防行政』を展開 する。 ◇ 複雑化・多様化・高度化する災害への対応
近年、消防の対応すべき事象は、都市機能の複雑化・少子高齢化・核家族化といった社会情勢の変化に伴い、火災や救急な どの消防に対するニーズが増え続けている。 大規模な地震等の自然災害、複雑な構造の施設や多様な危険物を取り扱う事業所における災害、テロ災害、武力攻撃災害等、 著しく複雑化・多様化・高度化している状況である。 こうした災害に十分対応できる適切な警防・予防・救急及び救助体制の整備は,限られた人員や財源などの資源の有効活用 を図り、市民の生命と財産を守るという観点から施策の優先順位を考慮しながら、効率かつ効果的に図る必要がある。
◇ 総合性の発揮と柔軟な組織体制 市民の消防需要に対応した十分な消防力の水準を確保するためには、消防職員一人ひとりが各業務を的確に実施するのに 必要な職務能力を保持した上で、複数の分野にまたがる総合的な職務能力を高める必要がある。例えば、災害現場では、消火 ・救急・救助と任務は分かれているものの、その災害に対峙するためには,その時々で各種の知識・技能・経験などが必要とさ れる。 また、平常時の業務では、消防団や市長部局などの各関係機関との連携を深めることが必要である。
◇ 地域の防災力を高めるための連携 災害対応における地域の防災力を高めるには、各関係機関をはじめ地域の事業所や自主防災組織との連携や消防団との連携 が必須である。 ◇ 大規模災害時における広域的な対応 単独の市では対応できないような大地震などの大規模な災害、NBC災害などの特殊な災害、列車事故や高速道路等におけ る重大事故、国がより主体的な役割を果たすべき武力攻撃災害等において、市民の生命・身体・財産を保護するためには、他 の市町村、都道府県及び自衛隊等の国の関係機関と協力しつつ、広域的な応援体制を確保することが必要である。 消 防 行 政 の 方 向
社会経済情勢の変化とこれに伴う地域社会の変化による災害の態様や複雑多様化など、消防行政を取り巻く状況は、大きく変化 しており、迅速な対応が求められている。このような状況の中、市民の安全性を高める消防行政の展開を積極的に推進していく必 要がある 第一に、社会経済情勢や国際情勢の変化の中で、備えが必要となる危機も多様化しており、大規模な自然災害、武力攻撃事態等 あらゆる事態に対応するための組織や危機管理の体制整備が求められている。 第二に、身近な生活における安心・安全の確保のため、生活者・消費者の視点に立って、きめ細かな対応する施策が求められて いる。 第三に、救急需要が急増している中で、真に急を要する傷病者に対してより迅速な対応が可能となるよう、消防と医療の連携に よる救急救命体制の一層の充実が求められている。 第四に、平常時の消防活動とともに、火災や事故、自然災害の発生時には、地域に密着した消防団などの役割が重要であり、地 域における総合的な消防防災力の強化が求められている。 以上のことから平成21年度は、次の事項を重点的に推進する。
重 点 政 策 及 び 施 策 消防局は、平成20年度に実施した組織再編により、新たな消防体制がスタートした。今後重点的に推進・強化すべき施策は、 優先実施すべき具体的な取り組み事業を明確にすることにより、機能的かつ横断的な組織体制の充実・強化を図る。 また、今後の大量退職による消防力の基幹であるマンパワーの確保には、再任用制度の積極的な活用や消防職員の人材育成に より、新たに生じる課題に対しても創造的な姿勢で対処できるよう、一人ひとりの職員がプロ意識の自覚と意欲を持って主体的 に取り組む環境づくりと職場の活性化を目指す。 さらには、行財政改革を踏まえた消防運営を推進していくためには、予算の効率的執行と消防業務のアウトソーシング(委託) について具体的検討を行う。 2 危機管理体制の充実
平常時の業務に関連して発生が想定される危機に対し、未然防止のための点検や発生した場合の対処方法、連絡体制などに最 善を尽くすとともに、職員の危機管理意識の醸成を図る。そのため、各種計画等の実効性や機能性を高める研修や訓練等を通じ て実践的な検証を行い、必要に応じてその見直しを行う。 危機発生時に初動要員をいかに確保し、迅速・的確な初動対応を展開するかが、被害拡大防止・最小化のためには最も重要で あることから、より迅速な初動体制を確立する。 3 施設・設備・資機材の充実
災害発生時に市民の消防需要に的確に対応するためには、現有消防力の適正な維持と消防施設・設備や資機材の整備(配置) を推進することが重要である。厳しい財政状況を踏まえた事業を展開していくためには、優先順位を明確とし、少ない予算で最 大の効果が挙がるような創意工夫を図るとともに、計画的な整備及び維持管理をする。 4 風水害対策の強化
最近の豪雨は、局地的かつ短時間集中豪雨型(ゲリラ豪雨)が頻繁に発生していることから、風水害対策の一層の強化が必要 である。そのためには、日頃の気象情報に対する監視や各関係機関との連絡・連携体制の強化並びに情報の共有が必要である。 また、過去の風水害による被害状況を把握し、市民へ被害発生前の広報や平常時から災害危険箇所、風水害に対する危険性、風 水害における日ごろの備えなどについて、市民に対し周知徹底を図る。 5 緊急消防援助隊の強化 改正消防組織法により、緊急消防援助隊の出動及び活動の指示、調整本部などについての内容が一部改正され施行された。 現在、本市の緊急消防援助隊は8隊登録し、有事の際は即時体制による応援活動を可能としている。今後は、中核市として必要 部隊である高度救助隊を発足し、更なる部隊及び装備の充実を図る。 また、本市が災害地となった場合の緊急消防援助隊の受援に関する体制の充実強化や職員に対する教育・訓練を実施する。 6 訓練体制の充実強化 平成19年度末から工事に着手している(仮称)西部消防署根戸分署新築工事は、平成21年度7月の開署を予定している。 併設している訓練施設は、高さ25mの訓練塔及び高さ7mの訓練施設棟により多種の災害を想定した施設となっていることから 訓練計画を策定し、有機的な訓練の実施により精強な消防部隊の育成と安全管理を育成する。 7 消防広域化の研究
改正消防組織法による消防体制の基盤強化を図るための消防広域化については、県では平成19年度末に千葉県消防広域化基本 計画が策定されたが、以後、広域化による具体的な施策等は示されていないことや当該計画の枠組みにおける消防本部相互の意 見の集約等がないことから、今後は,本市独自に広域化による基本データの収集や分析、またシミュレーションなどを行い、広 域化が市民にとって有益となるものかを明確とするために研究する。 8 消防通信指令事務共同運用の実現 本市と我孫子市との消防通信指令事務の共同運用は、平成22年度運用開始を目指し整備を推進する。この整備には、ユビキタ スやブロードバンド等の情報通信技術(ICT)を活用した情報伝達の高度化を図る。 また、システムの整備だけでなく、業務の運用面においても組織体制や部隊運用態勢についても十分に協議し、両市民の安心 ・安全が有益となる体制を確立する。 さらには、救急安心センターモデル事業(U−1で説明)に必要な指令センターの設備整備についての調査・研究をする。 9 消防救急デジタル化無線整備の研究
県下一斉整備のデジタル無線網については、平成25年度の運用開始を目指しており、また平成28年5月までには、全ての無線 機器がデジタル化に整備する必要がある。このことから、消防活動機器の基幹である消防無線の円滑なデジタル化に移行をする ため、デジタル無線機器の調査・研究並びに整備計画を樹立する。
◇ 身近な生活における安心・安全の確保 1 市民の救急相談に応じる窓口(救急安心センター)の設置 事故時などにおいて、救急車を利用すべきか、どのような措置をとるべきかなどの市民の救急相談に、消防と医療が連携して 応じる窓口(救急安心センター)の設置についての調査・研究をする。 2 住宅防火対策の推進
平成20年6月2日の既存住宅の義務化となった住宅用火災警報器の全戸設置に向けた取組を強化(柏市の現在の普及率:約27%) するとともに、住宅防火の普及啓発活動を推進するために、各種広報媒体の活用や関係機関との協力、市民と協働による普及啓 発活動を実施する。 3 消費者の安心を支える製品火災調査の充実 製品火災調査の充実、調査結果の消防機関及び各関係機関との情報共有を図ることにより、家電製品等に起因する火災事故の 防止を推進し、消費者の安心・安全を確保する。 4 防火安全対策の推進
認知症高齢者グループホーム等や小規模施設を引き続き実態調査や立入検査等により、消防用設備等や防火管理による安全確 保の方策を周知・指導するとともに、違反是正の徹底に取り組む。 5 超高層ビル等大規模建築物の消防対策
近年、柏駅や柏の葉キャンパス駅周辺において超高層ビルが建設されており、身近な生活空間である住居や商業施設の高層化 ・利用形態の複雑化が急激に進行している。このような大規模建築物における防火管理、自衛消防活動、新技術による消防用設 備並びに消防活動環境整備等について、総合的に捉えた防火・防災指導を実施する。 また、超高層ビルに設置されている緊急救助スペースや消火活動上必要な施設等の活用時における消防戦術などの教育・訓練 を徹底して実施する。 ◇ 市民・消防・医療の連携による救急救命体制の充実 1 市民の救急相談に応じる窓口(救急安心センター)の設置(再掲)
事故時などにおいて、救急車を利用すべきか、どのような措置をとるべきかなどの市民の救急相談に、消防と医療が連携して 応じる窓口(救急安心センター)の設置についての調査・研究をする。 2 消防と医療の協議システムの調査・研究 救急患者の医療機関による円滑な受入を推進するため、消防機関と医療機関が定期的に協議する体制について、受入困難事案 に対処するため、救急搬送実態を踏まえた調査・研究をする。 3 救急救命の充実・高度化 救急需要が引き続き高水準で推移することが見込まれている中で、真に緊急を要する傷病者へ迅速な対応を行うことのできる 体制の整備が求められていることから、AEDや応急手当の普及啓発を推進する。 4 救急需要増大への取組 救急車の適正利用の呼びかけや民間の患者等搬送事業者の活用促進等を引き続き実施するほか、地域の救急需要に応じたトリ アージ(緊急度・重症度の選別)の導入について調査・研究し、真に急を要する傷病者に対する迅速な対応が可能となる体制づ くりを推進する。 5 新型インフルエンザ対策の推進 新型インフルエンザが発生した際の消防機関の対応を、総務省消防庁(消防機関における新型インフルエンザ対策検討会)が まとめた「消防機関における業務継続ガイドライン」を活用し、消防機関における業務継続計画の策定をするとともに、救急隊 員の感染防御対策及び新型インフルエンザ患者の搬送体制を強化し、新型インフルエンザ発生時における適切な救急業務提供体 制の整備を図る。 ◇ 地域における総合的な防災力の強化 1 地域の安心を支える消防団の充実強化 消防団の新戦力を確保するため、事業所、大学等に対する被雇用者、学生の入団促進の働きかけに関する研究を行うととも に、消防団活動の円滑化のため、事業所における活動環境の整備や学生の活動参加について検討する。 さらに、将来の地域防災の担い手となる児童・生徒を対象とした地域消防防災スクール(仮称)の開催など、消防防災に関す る育成や理解を深める。 このほか、消防団の活動を推進するため、消防団協力事業所表示制度の普及、機能別消防団員・分団制度の一層の活用、資機 材の充実のための調査・研究をする。 2 地域における消防防災力の強化 消防団を核として自主防災組織、自衛消防組織などの地域の様々な団体との連携を推進するとともに、災害時の地域コミュニ ティの維持・継続のあり方や地域コミュニティの活力を活かした安心・安全について検討する。 地域の消防防災を支えるリーダー役となる人材の資質の向上を、防火・防災訓練を通じ自主防災組織の活性化や防災・危機管理 教育の充実を図とともに、企業等の防火・防災に関する社会貢献への取組を促進する。 3 民間事業所等の自衛消防力の確保 自衛消防組織の設置や大規模地震に対応した消防計画の作成の義務付けを内容とする消防法の改正を受け、優良事例の自衛消 防組織の調査・研究をし、百貨店、旅館、ホテル、病院、福祉施設などにおける指導により、自衛消防力の確保を図る。 4 火災予防対策等の積極的な推進 危険物施設における事故や危険物の取扱い時における事故は、全国的に増加の一途をたどっていることから、平成20年度にお いて改正された消防法(第16条の3の2)に基づき消防庁が策定した「危険物流出等の事故調査マニュアル」(平成20年8月12日消 防危第317号消防庁危険物保安室長通知)により迅速な対応が図れるよう、危険物施設の実態を含め、職員の調査能力・技術を向 上し,的確な事故防止対策を図る。 |
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